抑うつとマインドセットの関係とは?
うつ病になる人は年々増加傾向にあるといいますが、なりやすい人はどんな人なのでしょうか?今日はうつになりやすい人の思い込みやその思い込みのメンタルへの影響を最近読んだ本の中から紹介します。※私は医療従事者ではないので、参考までにみてください。
目次
ストレスは体に悪いと思うかどうか
まず、みなさんに質問です!
それとも
多くの人が悪いイメージをもつストレス。
ストレスに対する考え方と健康を示す寿命を調査した研究がありますので、ここで紹介します。
アメリカの成人3万人を対象に「1年間でどのくらいのストレスを感じているか」、「ストレスが健康に悪いと思うか否か」を聞いた。
その後8年の間に亡くなった人の数から死亡リスクを調査
最も死亡リスク高
・「強度のストレスを受けている」「ストレスは健康に悪い」
最も死亡リスク低
・「強度のストレスを受けている」「ストレスは健康に悪いと思わない」
ハーバード大学で行われた心理学実験
参加者は
①「ストレスが自分の役に立つと伝える」
②「ストレスを感じても無視するのが一番いいと伝える」
③「何もしない」
の3つのグループに分けられ、その後社会的ストレステストという大きなストレスのかかるテストを行ってもらう
その後被験者の唾液からストレス反応を測定し、テストの結果を採点
①,②,③の全てのグループ共通
大きなストレスを感じた
①のグループ
・チャレンジ反応(やる気が湧いて実力が発揮されやすい)があらわれた
・自信にあふれ、高い評価
②,③のグループ
・脅威反応(闘争・逃走反応とも言い、危険を感じ長期化すると体に悪影響を及ぼす)があらわれた
これらの結果から、
・考え方によっては力になる
ということがわかります。
少し信じがたいかもしれないですが、3万人という膨大なデータからわかっていることなので、信ぴょう性は高いのではないかと思われます。
ストレスへの考え方がうつに与える影響
実はこのどちらのストレスに対するマインドセット(考え方)を持っているかで、抑うつになりやすいかどうかがわかります。
ここで、2008年のリーマンショック時にアメリカのUBSという金融機関で行われた、ストレスマインドセット介入実験をご紹介します。
リーマンショックで最も大きなプレッシャーがかかっていたであろう金融機関です。
仕事のストレスや解雇などへの不安などが想像にたやすいと思われますが、、、。
そんな究極のストレス下で行われた実験結果なので、とても参考になるのではと思います。
UBSで行われたストレスマインド介入実験
従業員388名が参加し、3つのグループに分けられ、それぞれ1週間の講座を受講させた
A. ストレスマネジメントのオンライン講座(ストレスは本質的に悪いものだという考えに基づく)を受講
B. ストレスについてのオンライン講座(ストレスについてもっとポジティブに考える)を受講
C. 何も受講しない
Bのグループの従業員たちは不安症やうつ症状が見られなくなり、腰痛、不眠症などの健康問題も減少した
また、集中力や仕事の生産性の向上、協調性などの向上も見られた。
Cのグループは何も変化がなかった
つまり、ストレスに対するマインドセットを変えたことで、強度のストレス下でもうつ症状などを抑制することができるということがわかります。
その上、ストレスをポジティブに捉えたことで仕事へのいい影響もみられるということがわかります。
だからこそ、どんなストレスマインドセットを持つかが、自分の能力を最大限に発揮できるのかを左右するのでしょう。
その思い込み、マインドセットは変えられます
これらの話から、ストレスは力になると考えることが重要であることが伝わったと思います。
しかし、今持っているマインドセットや思い込みを変えることはできるのでしょうか?
答えは簡単!できます!!!
私の過去を振り返るとなんとなくマインドセットなどの持ちようによって、ストレスに対するメンタルの状態が変わっていたように思います。(過去の私の体験とマインドセットの関係は他の記事で紹介するかも?です)
マインドセットは変えられるのです。
では、そのマインドセットを変える方法を次回の投稿でお話しします。
参考にした本