孤独は早死にのリスクを高めるって本当?テレワークで気を付けたい孤独!!
テレワークが普及し始めて、通勤などのストレスがなくなった一方で孤独感を感じる人が増えているようです。この孤独感、どうやらメンタルだけではなく身体にも悪いようなので、その影響をまとめてみました。
目次
人間は集団で生きる生き物
なぜ、そもそも人間は孤独を感じることがよくないのでしょうか?
これははるか昔から人間が集団で狩猟採集を行って生活してきた動物であるからだと考えられています。
狩猟採集を行うためには、自分よりも足の速い草食動物を追いかけたり、ライオンなどの天敵から逃げたりすることが多く、周りの人の協力なしでは自分の生活が成り立たない状態にありました。
一方、現代の多くの人は定住生活をしていて、狩猟採集をして生活をしている人はわずかになっています。
しかし、狩猟採集時代から人間の脳や身体は大きくは変化していません。
そのため、人は一人では生きていけないようになっているのです。
少し大きな話をしてしまいましたが、人は周りとのつながりが大切だということも言えます。
では、この周りとのつながりが感じられなくなった状態(孤独)になると、どのようなデメリットが生じるのでしょうか?
早期死亡リスクを高める
プリガムヤング大学が行ったメタ分析(2015)
孤独感が強い人は早期死亡リスクが26%高まる
強い孤独感が長引いた場合の早期死亡リスクは32%高まる
高齢者の場合はもっと影響が強いようで、、、
友人が少ない高齢者は社交的な高齢者より45%も早期死亡リスクが高くなるのだとか!!
この孤独が死亡リスクを高める大きな理由としては、長期的な炎症が起こることだと言われています。
炎症とは、怪我をした時の炎症とメカニズムは同じです。
この場合の炎症は、怪我をした傷の部分に腫れなどを生じさせて、外部から侵入する病原菌を殺し、数日でひいていきます。
怪我の場合は炎症具合が大きかったとしても、何日かで炎症は収まります。
しかし、ここで問題視されている長期的な炎症とは、この炎症が長く続いてしまうものです。
しかも、この長期的な炎症は”軽い”ため、目には見えず、少しずつ身体をむしばみ、さまざまな組織を壊してしまいます。
つまり、体のシステムが見えない敵『孤独』とずっと闘い続けている状態になるのです。
うつ病のリスクを高める
うつ病の原因としてよく知られているのはセロトニン不足。
ですが、セロトニンを補うようにして薬物療法を行っても症状が改善されないケースもあります。
その中で極めて濃厚とされているのが、炎症によって脳の機能にダメージが入ったことによるうつ病の発症説です。
今まで2件のメタ分析からも、うつ病患者の多くに炎症の増加(炎症マーカーの増加)が確認されているようです。
まだまだ完全な説明には至っていないようですが、、、
つまり、孤独を感じることで炎症が生じ、その炎症によって脳が傷つくことでうつ病になる可能性が高まるということでしょう。
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